Q1.美容外科医になられた経緯について教えていただけますでしょうか？

大学の頃から形成外科や美容外科に進みたいと思っていました。内科のような見えにくい疾患ではなく、外科的な治療の方が私の性格に向いていると思ったんです。私は顔が小さい分、ちょっと太ると二重顎になることがコンプレックスでした。その原因は何なのか、どうすればきれいに見えるのか考えていましたね。

やはり女性にとってクオリティー・オブ・ライフを高めるには、いつまでも美しくあることが大事です。そのお手伝いをしたいという思いから美容外科へ興味が強くなりました。
私のコンプレックスも今では顎が小さいからだという理由がわかっています。女性が美しくなりたいという願望を現実にすることにやりがいを感じています。

Q2.美容外科医になるまでの道のりを教えていただけますか？

卒業後は念願だった形成外科と美容外科がある大学に入局しました。当時、この分野は一握りの教授、助教授しか携わっておらず、今とは違って形成外科と美容外科に対する認識が低い時代ではありましたが形成外科を学びながら、同時にいずれ美容外科医になるために全身管理の勉強を始めました。それはなぜかというと、患者さんが急変した時にきちんと対応出来る医師であるべきだと考えたからです。

そこで私は同じ大学の麻酔科と救命救急センターで経験を積み、後に麻酔科の免許を取りました。医師という仕事は医療を提供すると共に、サービスを提供する仕事でもあります。患者さんとの信頼関係が築けるようになったと確信した時に、美容外科と形成外科専門のクリニックに飛び込みました。美容外科の分野で自分の実績を上げていきたい気持ちと同時に美容医療の地位も上げていきたいと思い、熱心に取り組みました。

Q3.横浜にロココ美容外科を開業された経緯（思い・理念など）について教えていただけますでしょうか？

この場所は以前私が勤務していました大手美容外科の横浜院でした。

1997年に副院長としてここに配属されまして、2000年から院長として働いていました。2004年に独立の為に退職し、半年ぐらい休養をした後に都内で開業しようと思っていたんです。ところがその矢先、横浜院が撤退することを知り、横浜近辺には多くの患者さんがいらっしゃいますので、やはりこの場所で開業しようと決意しました。

Q4.独立、開業するにあたってとても悩まれたようですね。

はい。以前勤務していた美容外科では横浜院の院長であり、全体の理事もしていました。
とても大きな組織でしたので、その組織の中で自分がやりたいようにやっていくには、いろいろと葛藤がありましたね。新たに入ってきた医師の教育も必要ですし、正直、人間関係も大変でした。そうするうちに自分が正しいと思ったこと、やりたいことが出来る環境を作り、患者さんに喜んでもらえることをどんどんやっていきたいという思いが強くなったんです。
そこで初めて独立することを考えるようになったのですが、女性である私に出来るだろうかとかなり悩みました。
やってみたいという気持ちが強くなったことが決断出来た理由ですね。今はたくさんの経験をさせていただいた以前の会社に心から感謝していますし、横浜との深いつながりを感じています。

Q5.どういった点にこだわってロココ美容外科を作りましたか？

美容外科という場所は、初めは恐る恐る入って来る方が多いと思うんです。ですので、リラックスしていただけるような雰囲気作りが必要だと思います。そこで周りの人と顔を合わせたくないと思っている方や、一人で過ごしたい方のために、外の景色が見えるカウンター席を作りました。

診療については「心を込めて行うこと」が信念です。病院名の「ロココ」は心の反対読みであり、私の大好きなココ・シャネルの名前も入っています。ロゴマークにはハートを施し、常に心を意識した診療を行いたいと思っています。

そして患者さんには決して嘘をつかないことです。患者さんが望んでいること全てを行うことが無理であれば、出来ることはここまで、出来ないことはこういったことと正直にお答えします。施術によって起こりうるリスクの説明も大事ですね。腫れや内出血、切ったところに色がついてしまう色素沈着などがありますので、そういったリスクは事前にきちんとお話しし、納得した上で治療を受けていただき、安心して結果を待ってもらえるようにすることが基本だと思っています。今、美容業界では、新しい薬や施術がどんどん出て来ますが、それら全てが良いとは限りません。まずは私が実際に自分の体で試して、効果が感じられなければ導入しません。本当に良い物だけを見極めて、患者さんに提供するようにしています。

Q6.どんな年代の患者様にどのような施術が人気ですか？

患者さんは40～60代以上の方が多いですね。近くにお住まいの方が比較的多いのですが、特殊な施術も行っていますので、関東以外から来てくださる方もいます。
今人気が高いものはミラノで生まれた「エークエオ」という新しいヒアルロン酸と小顔効果のある「ボトックスリフト」と、超音波でマッサージして脂肪を溶かす「キャビテーション」です。

エークエオは2011年9月に私ともう一人の先生がミラノに行って、施術風景を見学し、私自身顔に打って効果を確かめました。今までのヒアルロン酸注射はしわに注入して目立たなくするものでしたが、エークエオは特殊な針を使って頬全体とほうれい線のあたりまで入れますので、ふっくらハリが出て数年前の顔に戻った印象になります。日本では2つの病院にしか導入されておらず、横浜では当院でしか扱っておりませんので、挿入して1ヵ月ちょっとで既に20例以上の患者さんの治療を行いました。

ボトックスリフトは皮膚の線維を収縮させるもので、リフトアップと小顔効果があります。注射を打ってから10日後あたりから効果が出始めますよ。一方、キャビテーションは超音波の当て方が難しく、それによって効果が変わってくるのですが、当院のスタッフは当て方が上手！　しっかりと効果を出しますので、患者さんに喜ばれています。

Q7.今後力を入れていきたい治療はございますか？

今と同じくアンチエイジングと痩身です。

女性にとって見た目をいかに若く、美しく見せるかはとても大切なことなんですよ。患者さんが気にしていることは私自身が気になることでもありますので、こうなりたい、とおっしゃっていただければできるだけの方法をご提案致します。その中で患者さんがしたいこと、したくないことを明確にして、日常生活に支障がない方法を細かくすり合わせていきます。皆さんが綺麗になるために来てくださるわけですから、しっかりと結果を出さなければなりませんので、私とスタッフが一丸となって出来る限りのことを行います。そして美容外科の世界は新しい施術がどんどん出て来ますので、ご案内するのが遅れないよう、私自身も日々勉強を続けていきます。無理に勧めたりしませんので、安心してご相談くださいね。

Q8.最後に、いつまでも若さを保つ秘訣を教えてください。そして施術をお考えの方、悩んでいる方へ一言お願いします。

人生は一度きりですので、楽しむことが大切だと思いますね。若さを保てるか、保てないかは、楽しもう、若く居ようとする気持ち次第ではないでしょうか。

年齢は若くても老けて見える方が施術によってどんどん顔つきが変わってくることがよくあります。
綺麗になっていく自分を見て気持ちが上がってくるんですよね。そういうふうにご自分では出来ないことは私たちがプロとしてお手伝い致しますので、遠慮なさらずにお話しください。